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2016.03.10 Thursday

都市伝説は何故広がるのか?噂伝播の不思議。


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みなさん、都市伝説といえばどんなものを思い浮かべますか?

最近ではコトリバコや八尺様といった2ちゃんねる発祥の都市伝説をよく耳にするようになりましたが、これらの都市伝説って、今はネットも普及しているし、出所が大手掲示板だしで、言ってみれば「伝播して当然」のお話ですよね。

しかし例えば都市伝説の元祖とも言える「口裂女」。これが流行したのが1979年頃らしいのですが、この時代、当然インターネットなんて通信手段はありません。こういったネットを介さない都市伝説は、いったいどのようにして全国へ伝播していくのでしょうか。



口裂け女について


まずは口裂け女について、ご存知の方のほうが圧倒的に多いと思いますが念のため概要をまとめておきましょう。

真っ赤なコートを着てマスクをした若い女性が、学校帰りの子供に 「私、綺麗?」と訊ねてくる。
「きれい」と答えると、「……これでも……?」と言いながらマスクを外す。
するとその口は耳元まで大きく裂けていた、というもの。「きれいじゃない」と答えると包丁や鋏で斬り殺される。

これが口裂け女伝説です。随分と理不尽ですね(笑)

ちなみに出会ったときの対処法は地方により微妙に違っていたりしますが、ポマードと三回唱えると逃げ出すとか、べっこう飴が好物で気を取られているうちに逃げ出すとか、おおよそこのあたりがポピュラーな方法と言えるのではないでしょうか。

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噂の発信源


そもそも、こういった噂の発信源はどこなのでしょうか。

何らかの事件や実際にあった出来事が派生してできたものなのか?
それとも誰かの完全な創作なのか?
海外に似たような話があったりしないのか?

いろいろと考えられますが、まずは都市伝説代表格である「口裂け女」について、噂の出所を調べてみました。

まずは海外からの輸入説。
「口裂け女」に関する動画を見た海外の反応がまとめられている記事を発見しました。
supercross1985 イギリス
Kowai!! ( O ~ O)'

zzman305  アメリカ 23歳
ポマードは無いわー。(笑)

   Mwells5237  アメリカ 24歳
   「 ブリルクリーム ブリルクリーム ブリルクリーム 」 ???
   これは間抜けにも程があるだろ。こんなの信じちゃってるの?

   Mwells5237  アメリカ 24歳
   整髪料がどうやって彼女から身を守ってくれるんだっ?

BeatBreakIt  カナダ
AM I PRETTY?? [ あたし きれい? ]

   kabookie1349  アメリカ  22歳
   yes...... ((((;゚Д゚))))ガクブル

   Katie7754 アメリカ
   ワ〜オ、危うく漏らすところだったわよ〜。(棒)

   LulzNova
   女 「 これでもぉぉおおお!? 」
   少年 「 うん、きれいだよ 」
   女 「 え? うそ・・・・・・(〃∇〃) ポッ 」

   Zerogamer22  デンマーク 26歳
   ↑ その2回目の質問でイエスと答えたら、彼女は家までついて
   来て家の中で殺されちゃうらしいよ。
  
   hsuehhs  アメリカ 26歳
   ゴーストバスターズを呼ぶぞと言ったら彼女はどうするのかな?

Damnyouall29  イギリス 18歳
うーん・・・・・・変だ・・・・・・ま、面白くはあるけどね。
恐らく彼女は単に整形手術で失敗した被害者なんじゃないの?

   TheDDRAnimeFreak アメリカ
   ウィキペディアによれば、彼女はサムライと結婚していたのに
   浮気してしまい、激怒したサムライが彼女の口を耳から耳まで
   切り裂いたとも言われてるそうだよ。(笑)

MysticDragonANB アメリカ 17歳
もし彼女に出会ってしまったら、俺は戦うべきなのだろうか?
それとも速攻で逃げ出すべきか?

   shukakugaara12 アメリカ 20歳
   彼女は100mを3秒で走るらしいぞ。グッドラック!

日本の都市伝説「口裂け女」の海外反応
この反応を見る限り、海外には似たような幽霊だとかモンスター的な類のものはいなさそうです。
どうやら完全に日本のオリジナルのようですね。

では、この話は誰かが作ったものなのか、それとも実際にあった何らかの出来事をもとにしたものなのかということが気になります。

ルーツについて調べていると、Wikipediaに詳しく記述されていました。
宝暦4年(1754年)に美濃国郡上藩(現・岐阜県郡上市八幡町)での農民一揆の後に処罰された多くの農民の怨念が、特に犠牲者の多かった白鳥村(現・郡上市)に今なお残っているといわれ、これがいつしか妖怪伝説となって近辺に伝播し、時を経て口裂け女に姿を変えたとの説がある[7]。
また明治時代中期、滋賀県信楽に実在したおつやという女性が、恋人に会うために山を隔てた町へ行く際、女の独り身で山道を行くのは物騒なので、白装束に白粉を塗り、頭は髪を乱して蝋燭を立て、三日月型に切った人参を咥え、手に鎌を持って峠を越えたといい、これが都市伝説のモデルになったとの説がある[1]。同様に岐阜県でも、明治または大正時代に女性が同様の姿で峠を越えて恋人のもとへ通ったという話がある[7]。

口裂け女

1754年!?これは随分と古いです。
もうひとつ、江戸時代にこのような口裂け女もいたようです。
江戸時代の怪談集『怪談老の杖』には、江戸近郊にキツネが化けた「口裂け女」が現れた、との話がある。
大窪百人町(現・東京都新宿区)で、権助という十代後半の男が雨の中を傘をさして歩いていると、ずぶ濡れの女がいた。権助が傘に入るよう言うと、振り向いた女の顔は、口が耳まで裂けていた。権助は腰を抜かし、気がつけば老人のように歯が抜けた呆けた顔になり、言葉も話せなくなった挙句、息を引き取ったという[21]。
江戸時代の読本『絵本小夜時雨』の記述では、以下のようにある。
吉原遊郭の廊下を歩いていた太夫を客が戯れに引き止めると、振り向いた太夫の顔は、口が耳まで裂けていた。客はそのまま気を失い、その遊郭へ行くことは二度となかったという[22]。

どちらも妖怪的なポジションで、最初の項目で紹介した都市伝説としての口裂け女とは全く違いますよね。

これらを考えると、「妖怪としての口裂け女」をベースにして、誰かが「都市伝説としての口裂け女」を創作した、と考えるのが妥当なようです。

それでは、一体誰が作ったというのでしょうか。
それについての詳しい答えを見つけることはできませんでしたが、面白い記事を見つけました。
「このような伝説に登場する主人公のほとんどは、決して、美しいもの、優れたもの、あこがれるものではなく、むしろその反対に近いものです。

私たちは無意識のうちに、不気味なもの、得体の知れないものへの恐れを抱いています。そして、そのようなものを表に出し攻撃することによって、攻撃欲求、自分たちと異なるものを排除する、という気持ちが満たされ、また集団で話し合うことによって意見と行動を共有し、安心感を得るのです。

これは、インターネットのなかった時代でも、うわさが瞬く間に広がった理由でもあります」

――「恐ろしいモノ」を生み出し、それを攻撃することによって自己満足を得るとともに、友人に話して仲間意識を確認して安心する。そして多くの子がその行為をしたために全国に広がったのですね。つまり人間には元来そのような欲求があると。

なぜ都市伝説が誕生するのか? うわさを伝播させる人の心理に迫る!

また「口裂け女」の噂は、1979年8月の夏休みに入り、子供たちの情報交換が途絶えると同時に急速に沈静化したとの情報もあります。

これらの情報から考えるに、恐らく「口裂け女」を創作したのは小学生〜中学生あたりの子供ではないかと考えられます。

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どうやって噂が広まるのか


噂の発信源はなんとなくわかりましたが、しかしネットも何もない時代にここまで急速に、そして全国的に都市伝説が広まるのは一体どういう仕組みなのでしょうか。

例えば、同じ学校だけとか、そこから少し飛んで同じ市内や同じ県内だけ…といった広まり方なら、噂話としてはよくある広がり方の範囲なので理解できます。
口裂け女伝説の出所は岐阜県という情報があるのですが、岐阜県から始まった噂が、瞬く間に九州から北海道と広がることには驚きを隠せません。

しかしこれについて、筆者はひとつの心当たりがあります。

私が小学生の時、今からちょうど20年前に、任天堂から「ポケットモンスター赤緑」が発売されました。
発売と同時にポケモンはものすごいブームになり、裏技と称したバグを利用したテクニックについての噂が全国の小学生達の間で交換されるようになりました。

インターネットの登場が1990年代初頭ですので、ポケモンが発売された年、1996年にはすでに一般家庭でもネット回線が引かれているところもあったのですが、それでも今ほど普及していません。
むしろ当時のPCというのは一般人はほとんど持っていない状態、更にネット回線を引いているなんて超マニアックな人くらいだったことを考えると、到底当時の小学生ごときがインターネットを使いこなしているなんて考えられないわけで、一体どうしてポケモンの裏技はこのように全国的に広がっていったのでしょうか。
まるで「口裂け女」の噂のようです。

ある日私はちょっとマニアックな父から、ポケモンの裏技について調べてもらい、それを一覧にして印刷してもらいました。

次の日、その一覧を学校に持っていった私は一躍ヒーローですよ。
ポケモン男子達は私をチヤホヤし、ゲームをしない女子達からは冷ややかな目で見られるようになりました。思えばこれが人生唯一のモテ期だったと思うのですがそれについてはどうでもいいので置いておきましょう。

調子に乗った私は、そのリストの内容を量産し、欲しいという子達に配り回りました。コピーするだけのお小遣いはないので当然手書きです。
通っていた塾の子達にも配りまわりました。

そしてほとぼりも冷め、そんなことも忘れかけていた時の事です。
当時、私は秋田県に住む同い年の女の子と文通をしていました。

その子と手紙の中でポケモンの話で盛り上がり、次の返事がきた時のことです。

私の書いた裏技一覧の紙のコピーが同封されてきたのです。

自分の書いた文字ですから、見間違えるはずがありません。

そのとき私が住んでいたのは鳥取県。鳥取県から秋田県ですから、ほぼ本州の端から端までを、私の書いた裏技リストが行ったり来たりしたということになります。

デジタルの文書ではなく、手書きのものなのですから、当然ネットを介して広まったのではありません。
一体どうなってるってんだ……。
小学生ながらに、とても驚いた記憶があります。

推測するに、
学校内だけの噂だったものを塾や習い事など、校区外の小学生もいるところへ持ち込む→それがまた拡散されて別の小学校へ広まる→県外に住む親戚などにも伝播し、更に広まる→いずれ全国へ
という流れだとは思うのですが、それにしたってやはり不思議な現象ですよね。

ちなみに、これは当時とても流行ったポケモンに関する情報であったからここまでの拡散力があったのであって、これがしょーもない噂話とかだと絶対にこんな広まることはないわけでして。

つまり、「口裂け女」の都市伝説はそれほどまでに子供達を惹き付ける魅力のようなものがあったということですよね。

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おわりに


この都市伝説やポケモンの裏技の広がり方、どこかでみたことあるなあと思ったら、東日本大震災の際のツイッターでの誤情報拡散に非常によく似ています。

人間、インパクトのある話題やセンセーショナルな話題になると、つい人に広めてしまいたくなるんですよね。

口裂け女の話とか、ポケモンの話とかは子供の噂話ですので「そんなしょうもない噂に振り回されてー」ってなりますけど、東日本大震災の際ツイッターで誤情報を拡散させたのは、紛れもない大人たちですからね。

大人でも、こういった印象に残る話題は、真偽を確かめることなく拡散してしまいがちです。
そう考えると、情報が溢れ返っている現代ってとっても怖いですよね。自分自身も謝った知識に踊らされていそうです。

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