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2017.04.17 Monday

呪いのCM、クリネックスティッシュの赤鬼編。デマが流れた真相に迫る!


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皆さんは「クリネックスティッシュの赤鬼編」というCMをご存知でしょうか。

オカルトとか都市伝説とか、そっち方面に興味のある方には有名なお話ですよね。



呪いのCM、クリネックスティッシュの赤鬼編


このCMには、ある怖い都市伝説的な噂がありまして、
・制作スタッフは次々と不幸な事故にみまわれ、怪我人や病人が続出。
・カメラマンはサウナの機械の故障で焼死。
・CMが放映される頃には誰も生きていなかった。
・出演していた女優はノイローゼで芸能界を引退、気がふれて精神病院の隔離病棟に強制入院。最終的に首を吊って自殺。
・共演の子役の少年は内臓が破裂して急死した。
・撮影収録後に交通事故に遭い首が飛んで死んだ。
・三日三晩金縛りにうなされながら謎の死を遂げた。
・首がもげて死んだ。 
・このCMに流れている歌は呪われている。
・逆回転すると悪魔を呼び出す呪いの歌になる。
・全部歌うと呪われる。死ぬ。
・ドイツ語で「死ね、死ね、みんな一人ずつ呪い殺してやる」という意味の呪いの歌。
・このCMを観ると、死ぬ。
・このCMを観ると呪われる。
・このCMを観て自殺者が続出。
・このCMを録画して副音声で再生すると若い女性の歌声がしわがれた老婆の声に変わる。
・このCMを録画して再生すると赤鬼の子どもが青鬼に変わる。


などなど、調べるとキリがないほど色々な話が出てきます。
中には「赤鬼の子はボディペイントのせいで皮膚呼吸ができずに窒息死」なんてそれは流石に嘘だろ、なんて噂話まで。

まずはとりあえずその問題のCMとやらを見てみましょう。



うーむ、たしかに不気味です。音楽もなんだか、暗いですし。鬼の子の表情も少し怖い。
そして何よりティッシュの無駄遣い。

果たしてこの噂は本当なのでしょうか。

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結局噂は全部ウソ。


いきなり見出しで嘘とか書いちゃってますけど。
そうです、この都市伝説は全部ウソ。

まず
・制作スタッフは次々と不幸な事故にみまわれ、怪我人や病人が続出。
・カメラマンはサウナの機械の故障で焼死。
・CMが放映される頃には誰も生きていなかった。

などとありますが、関係者は全員何の不幸に見舞われることもなく生存しているとのこと。

「ノイローゼで芸能界を引退、気がふれて精神病院の隔離病棟に強制入院。最終的に首を吊って自殺」した女優さんとは、かの有名な松坂慶子。
松坂慶子はみなさん御存知の通り芸歴も長く、精神病院に隔離されていたなんて事実はありません。ていうか今も生きていらっしゃいます。勝手に殺すなんて、なんと失礼な話でしょう。

それで赤鬼役の子供はどうなったかというと、
この噂が流行した頃、女性週刊誌やワイドショーでも取り上げられて
子役の少年に「君が死んだことになっているんだけど…」といった内容の
インタビューまでしたという情報もあり。
http://chihiron.3rin.net/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93/%E5%91%AA%E3%81%84%E3%81%AEcm

ということらしく、当然生きています。その後子役として別作品に出演していた、という話も。
この子役の方の名前はわかりませんでしたが、首がもげたり窒息死したりなんてトンデモな死に方はしていない、とだけは確実に言えるでしょう。

あとBGM。
これは聞けばわかりますが、全然ドイツ語なんかじゃありません。
歌詞の内容も後述しておりますが、「死ね」だの「呪い殺す」だのといったワードは出てこず、当然聞いたところで呪われたり死んだりなんかもしません。
このCM見ただけで呪い殺されるなら、1985年以前産まれの人ほとんどおらんくなるやんけ……。

・このCMを録画して副音声で再生すると若い女性の歌声がしわがれた老婆の声に変わる。
・このCMを録画して再生すると赤鬼の子どもが青鬼に変わる。

なんてのも、実際録画されたものをYoutubeで見たところで何も変わっていないですしぜーーーんぶ嘘です。真っ赤な嘘。

しかしまあ、有名な松坂慶子が死んだだの、英語がドイツ語に聞こえるだの、こんな少し考えたら嘘とわかるようなでまかせが、日本全国都市伝説として広がってしまったのでしょうか?

今回はその真相について考えていきたいと思います。

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いつ頃から呪いのCMなんてデマが流れ出した?


では、一体いつ頃からこのような都市伝説が囁かれるようになったのでしょうか。
このCMが流れた年は1985年とのこと。

当時このCMをリアルタイムで見ていた方の話では

・悪魔の歌って噂があったから、このCMが始まると部屋から逃げてたの思い出す
・放送当時、呪われたCMとか言われてたっけ…。
・当時いろいろ噂あったなぁ
・ネットのない時代に「BGMは呪われた歌」「小鬼役の子がこの直後に死亡」ってウワサが凄い勢いで広まってたっけなぁ。


と、言ったように、ネットが普及してから拡散された都市伝説ではなく、CMが流れていた当時からすでに各地で囁かれていた噂のようです。
以前、「都市伝説は何故広がるのか?噂伝播の不思議。」という記事にも書いた通り、ネットという通信手段がない時代にこのような都市伝説めいた怖い話が爆発的に全国に広がる仕組みって一体何なんでしょう。事項で考察してみたいと思います。

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どうしてこのような噂が広まったのか?


このCMにまつわる怖い噂話がデマであることはわかりましたが、では一体どのようにしてこの噂話が全国に広まり、お茶の間の皆様を震撼させるようなことになったのでしょうか。

出処はハッキリしませんが、以下のような書き込みを発見しました。

あー、当時都市伝説が飛び交ったCMじゃないですか。鬼役の子がどうにかなったとか。
ネットも何もない、都市伝説という言葉もない時代に、どこからともなく話題になりました。
コンプティークだっけな?当時の雑誌で「デマ特集」とか言って、サザエさん一家離散で最終回説なんかと並んで扱われてました。


コンプティークの1985年前後の表紙を探してみましたが、このような内容は確認できず……。
やはり中まで探さないことにはわかりませんが、この雑誌がきっかけで爆発的に全国に噂が広まった、ということは十分に考えられます。
特に当時のコンプティークと言えば任天堂から発売されたファミリーコンピュータの特集記事を重点的に扱っており、またちょっとエッチな袋とじなんかも付いていたりしちゃったわけで、当時ファミコンやエッチなことに興味津津だったキッズ達にとっては正にバイブルのような存在。
そんなキッズ達がコンプティークから仕入れたなんだか不気味な都市伝説を学校で得意げに語り、全国的に有名になった…と考えれば自然じゃないでしょうか?

ん?でもCMは1985年に放送されて、放送直後からすでに例のCMは呪われてるって話があったとかなんとか……。
それだとちょっと時系列が合わないような気がします。
放送されてからしばらくして都市伝説が生まれたのではなく、放送されてすぐに、「これは呪いのCMのだ」と言われてたわけですから。

そんなわけでもう少し深く調べてみると、このようなご意見も見つけました。

・クリネックスのCMで「呪われている」って都市伝説が出たのは、1985年の「天使編」のほうなんだけどね。 
・ちなみに、クリネックスCMにまつわる、黒い噂の始まりに関しては、1977に流された「天使編」からとする見方が一般的である。


な、なんとこの怖い噂の出処は、赤鬼編ではなくそれ以前に放送されていた天使編のほうから、ということらしいじゃないですか!
なるほどなるほど。
つまり、1977年に放送されたクリネックスの天使編CMについて一部の人の間で「呪われている」という噂が立ち、それがコンプティークという雑誌によって明るみに出た結果、当時絶賛放映中だった赤鬼編の方のCMと勘違いしたキッズの皆さんが、松坂慶子が死んだだのなんだのと色々な話を付け足して今のような都市伝説の形に落ち着いた、ということではないでしょうか。

ちなみに天使編のCMはこれ。


たしかにこれだと、BGMもなんだか賛美歌とか聖歌とか教会の音楽を彷彿とさせるような曲調だし、なんて歌ってるかわからないから「黒ミサで使われている曲」と言われても仕方がない……かもしれない。
あと、元々の噂では「CMに出演している少女が死んだ」とも言われていたようだけれど、赤鬼編の松坂慶子は当時33歳。とても「少女」なんて歳じゃありません。でも、この天使編に出ている女の子はなら「少女」でも納得がいきます。

ちなみに、天使編の方のCMに関しても、クリネックスティッシュにまつわる怖い噂というのは一切のデマということらしいですよ。

……たしかに、ちょっと不気味なCMなので変な噂が流れるのもわからないでもないですが。

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どうしてそんな噂を信じちゃったの?



では、どうして当時の人たちはそんな根も葉もない噂を信じてしまったのか、また天使編のCMと混同してしまったのかを考えてみましょう。

まず、先に述べたように、噂の出処は恐らくファミコンに興味を持ち始めた小学生くらいでしょう。
というのも、赤鬼編で使われているBGM「It's A Fine Day」、少し英語を勉強したことのある方ならこれがドイツ語でないことくらいすぐ分かりますし、ましてや「死ね」だの「殺す」だの言っていないこともすぐにわかります。

一応歌詞と和訳、動画を貼っておきますね。
it's a fine day
今日は晴れてる
people open windows
人々は窓を開け
they leave their houses
just for a short while
少しの間外出する
they walk by the grass
芝生を歩いて
and they look at the grass
芝生を見て
and they look at the sky
空を見る。

it's going to be a fine night tonight
今夜は晴れそうだ
it's going to be a fine day tomorrow
明日は晴れそうだ

sitting in this field
この原っぱに座って
i remember how
we were going to sit in this field
私達がどうやってこの原っぱに座っていたかを思い出した
but never quite did
でも決して座らなかった
rain or appointments (or something)
雨か用事か何か

it's a fine day
people open windows
they leave their houses
just for a short while
they walk by the grass
and they look at the grass
and they look at the sky
※上と同じ

it's going to be a fine night tonight
今夜は晴れそうだ
it's going to be a fine day tomorrow
明日は晴れそうだ

we will have salad
私達はサラダを食べるだろう
引用:http://blog.livedoor.jp/garbage_correction/archives/21977815.html



ただこれ、原曲のPVを見てもらったらわかるように、完全にアカペラの曲なんですね。
映像も戦争を彷彿とさせるような感じですし、歌詞自体は明るい曲かもしれませんが、恐らく本来のテーマはどことなく重く暗いもので、実際曲調もどことなく暗い感じがします。

英語が理解できない子どもたちにとっては、音楽だけ聞くと「黒ミサ」の曲だと信じ込んでしまうのも無理はありません。
そして「白い服を着た少女が死んだ」と言う噂。これも、CM上に出てくる少女=女性は松坂慶子しかいないわけですから、本来の天使編に出てくる女の子ではなく、松坂慶子が死んだ、という風にこじつけてしまったのでしょう。
特に80年台当時の松坂慶子の出演作品と言えば、『青春の門』、『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』、『蒲田行進曲』、『人生劇場』、『火宅の人』等大人向けの映画作品が中心。そりゃあ、子どもたちからすれば「誰このオバサン」状態だったわけです。あまり馴染みのない女優さんが死んでいるのか生きているのかなんて、当時のキッズ達は知る由もないでしょう。

そして何より、CMなのでの不気味さ。

当時、一家団欒でテレビを見ていたらこのCMが流れて、家族みんな「なに今のCM…」ってポカーンとしてました。
今見るとなんてことないんですが、放送当時は異様な空気が茶の間に流れたんです。



今でこそ奇をてらったCMが色々と放映されてますから、こんなCMが流れても「ちょっと怖いな〜」くらいにしかならないでしょう。しかしCMがが放送された1985年後では、上記の書き込みに見られるような意見が出るほどに「異質」なCMだったわけです。

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噂が生まれた真相のまとめ


では、情報を整理してみましょう。

1977年、クリネックスティッシュ「天使編」のCM放送。
不気味なBGM、「ぴゃ!」というような謎の効果音、ちょっとほの暗い雰囲気、何を伝えたいのかよくわからないティッシュの無駄遣い映像……。
これらの要素が重なって、現在流れている「赤鬼編」の都市伝説の原型とも言える噂話が、一部の人間の間で囁かれるようになった。

1985年、クリネックスティッシュ「赤鬼編」のCM放送。
同時期、コンプティークとう雑誌に「天使編」の怖い噂話が掲載される。

この「天使編」の噂話を「赤鬼編」のものと勘違いした子どもたちが、話を盛りに盛りまくって脚色し、さらに尾ひれが付いて全国的に広まった。

いつの間にかこの子どもたちの「勘違い」が「真実の話」となって、現在に至る。

……といった感じでしょうか。
すっかり長くなってしまいましたが、私の中ではだいたいこんな感じなのかなーーと思う次第であります。
他に情報を知っている方や、これ間違ってるよ〜なんて意見がありましたら、是非ご指摘くださいませ。

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海外の反応は…?



ちなみにYoutubeの海外の方のコメントを見てみると、

・夜遅くまで起きていてふいにこのCMがが流れたらゾッとする!
・この子供、奇妙というか嫌な感じ……
・私は真実はわからないけれど。でもこの曲を夜中に聞いたら…
・この女優さん、CMを撮った後に亡くなったらしいよ。この動画を深夜12時に見ると呪われるって……。この動画には続編があって、あまりにも暴力的な表現がひどかったから削除されたとかなんとか。


などなど、やはり不気味に思われている方が沢山いらっしゃるようでした。
特に赤鬼の子に不気味な感情を抱く方が多いようで、BGMのちょっと暗い曲調も相まって、日本での噂に更に尾ひれが付いて呪いのCMとして広まっているようです。
日本の都市伝説が海外で形を変えて語り継がれているのって、なんだか面白いですよね。

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